「ホームページの会社概要を作り直したいけれど、どの項目を載せればいいのか分からない」
「個人でやっている小さな店なので、自宅の住所や資本金を載せるのは気が引ける」
会社概要のページを作るときや見直すときには、こうした迷いが出てくるものです。
先に結論をお伝えします。
会社概要は、見に来る人が確かめたいことから項目を選び、登記や請求書と同じ表記で書くと伝わります。
会社概要を見に来るのは、新しい取引先の担当者や求職者、初めてのお客様などです。
それぞれ確かめたいことが違うので、項目を並べるだけでは、知りたいことに答えきれない場合があります。
一方で、自宅の住所や小さな資本金のように載せ方に迷う項目も、書き方を選べるものが少なくありません。
この記事では、会社概要に載せる項目を、誰が何のために見るのかと合わせて整理しました。
項目ごとに、載せる理由と伝わる書き方、書かないとどう受け取られやすいかを紹介しています。
登記や特定商取引法に関わる点は、法令の原文と、法務省や国税庁、消費者庁の公式の情報で、2026年10月22日に確かめた内容です。
ホームページそのものを持つ理由は、ホームページの必要性で解説していますので、あわせてご覧ください。
この記事で分かること
- 会社概要を見に来る人と確かめたいこと
- 会社概要に載せる項目の一覧
- 会社名・所在地・連絡先の書き方
- 代表者・設立・資本金・従業員数の書き方
- 事業内容と許可・資格の書き方
- 取引先・取引銀行・沿革の扱い
- お店の店舗情報の書き方
- 個人事業主・小さな店が迷いやすいこと
- 特定商取引法に基づく表記との違い
- よくある失敗
会社概要のページは誰が何を確かめに見るのか
会社概要は、ホームページの中でも、見に来る人の目的がはっきりしているページです。
問い合わせや応募、来店の前に、この会社やお店に頼んで大丈夫かを確かめるために開かれることがあります。
そのため、まずは誰が見に来るのかを、下記の4つの立場に分けて考えてみましょう。
新しい取引先の担当者
取引を始める前に、相手の会社が実在するのか、どこにあるのかを確かめる担当者もいます。
会社や法人の登記事項証明書は、どなたでも手数料を納めれば請求できると、法務省の案内にあります。
そのため、会社概要の会社名や所在地が登記と違っていると、確かめた担当者を迷わせてしまいかねません。
加えて、事業内容や主な取引先からは、自分たちの仕事を任せられる相手かどうかも見られています。
応募を考えている求職者
求職者は、求人票や求人サイトで見た会社が、どんな会社なのかを確かめに来ます。
知りたいのは、何年続いている会社か、何人くらいで働いているか、どこに通うことになるのかといった点です。
例えば、所在地は書いてあっても最寄り駅や駐車場が書かれていないと、通えるかどうかの見当がつきません。
求人票に書ききれない会社の様子を、会社概要で補うつもりで書いておきましょう。
初めてのお客様
初めてのお客様は、問い合わせや来店の前に、その会社やお店が本当にあるのかを確かめようとします。
住所や電話番号、代表者の名前が書かれていると、顔の見えない相手でも連絡しやすくなります。
反対に、会社概要のページがなかったり、項目が空欄のままだったりすると、問い合わせをためらわせてしまいかねません。
金融機関や仕事を紹介してくれる人
金融機関の担当者や、取引先に仕事を紹介してくれる知り合いが、会社概要を見ることもあります。
融資の相談や紹介の前に、事業の中身や続いている年数を改めて確かめたいと考えるのは、自然なことです。
このように、会社概要は、見に来る人によって確かめたいことが違います。
次の章では、それぞれの人が見る項目を、一覧にして見ていきましょう。
会社概要に載せる項目と、それぞれを見ている人
会社概要に載せる項目は会社によって違いますが、よく載せられているものは、おおむね決まっています。
下記に、主な10の項目を、主に誰が確かめるのかと、書かないとどう受け取られやすいかに分けてまとめました。
| 項目 | 主に確かめる人 | 書かないと受け取られやすいこと |
|---|---|---|
| 会社名(商号・屋号) | 取引先・お客様 | どの会社なのかを特定できない |
| 所在地 | 取引先・求職者・お客様 | 本当にある会社なのか不安になる |
| 電話番号・問い合わせ先 | お客様・取引先 | 困ったときに連絡がつかないと思われる |
| 代表者 | 取引先・金融機関 | 誰が責任を持つのかが分からない |
| 設立・創業 | 取引先・求職者 | 続いている会社なのかを判断できない |
| 資本金(法人の場合) | 取引先・金融機関 | 会社の規模の見当がつかない |
| 従業員数 | 求職者・取引先 | どのくらいの体制で動いているのかが分からない |
| 事業内容 | すべての人 | 何を頼める会社なのかが分からない |
| 許可・登録・資格 | 取引先・お客様 | 頼みたい仕事を受けられるのかを確かめられない |
| 主な取引先・取引銀行・沿革 | 取引先・金融機関 | 載せていなくても不自然ではない |
このように、会社名から事業内容までの8つは、どの会社でも載せておきたい基本の項目です。
一方で、許可・登録・資格は該当する業種だけのもので、主な取引先・取引銀行・沿革は載せられる範囲で載せるものです。
例えば、仕事に許可や登録が要らない業種なら、その項目の欄は作らずに、表を短くまとめられます。
お店の場合は、これに営業時間や定休日、アクセスなどの店舗情報が加わります。
会社概要の会社名・所在地・連絡先は登記や請求書とそろえて書く
会社名と所在地、連絡先は、会社概要の中でも、この会社が本当にあるのかを確かめるための項目です。
ほかの場所に書かれた情報と見比べられることがあるので、まずは表記をそろえることから始めましょう。
会社名は登記された商号どおりに書く
法人の場合、会社名は、登記された商号のとおりに書いておきましょう。
会社法では、株式会社や合同会社などは、商号の中にその種類の文字を用いなければならないと定められています。
つまり、「株式会社」の文字も商号の一部なので、前に付くか後ろに付くかまで、登記と同じにしておくと確実です。
例えば、ロゴでは「株式会社」を省いていても、会社概要に正式な商号を書いておけば、請求書や契約書と見比べたときに迷わせません。
個人事業主の場合は、屋号と、事業をしている人の氏名を並べておくと、誰の事業なのかが伝わります。
会社名をページの文字で書いておく理由は、検索に出てこないときの確認手順でも解説しています。
所在地は番地と建物名まで書く
所在地は、都道府県から番地、建物名と部屋番号まで、省かずに書いておきましょう。
株式会社などの法人は、商号と本店の所在地、法人番号が、国税庁の法人番号公表サイトで公表されています。
そのため、登記上の本店と、実際に仕事をしている事務所が違う場合は、両方を分けて書いておくと、確かめた人が迷わずに済みます。
例えば、「本社」と「事業所」の2行に分けて、来てもらう場所がどちらなのかを書いておく形です。
地図を添えるなら、最寄り駅からの道順や駐車場の有無も一緒に書いておくと、求職者や来社する人の役に立ちます。
電話番号と問い合わせ先は受け付け方まで書く
電話番号は、確実につながる番号を書いておきましょう。
あわせて、受付の時間と、出られないときの折り返しの方法を書いておくと、かける側の不安が減ります。
例えば、「受付 平日◯時〜◯時(現場に出ている間は、折り返しのご連絡になります)」のように書く形です。
メールアドレスを載せるか、問い合わせフォームにするかは、迷うところです。
フォームにする場合は、送られた内容が実際に届いているかを、公開の前と後で確かめておきましょう。
届かないときの確かめ方は、問い合わせフォームが届かないときの切り分け手順で解説しています。
会社概要の代表者・設立・資本金・従業員数は続いている会社だと伝わるように書く
代表者や設立の年、資本金、従業員数は、会社の大きさを見せる項目だと思われがちです。
けれども、見に来る人が知りたいのは、大きさよりも、誰が責任を持ち、どのくらい続いている会社なのかという点です。
代表者は役職と氏名をそろえて書く
代表者は、「代表取締役 ◯◯ ◯◯」のように、役職と氏名をそろえて書くのが基本です。
株式会社の場合、代表取締役の氏名は、設立の登記で登記しなければならない事項の1つと、会社法に定められています。
そのため、登記の内容と同じ表記にしておけば、取引先が見比べたときにも食い違いが出ません。
氏名の読みが難しい場合は、ふりがなを添えておくと、電話で名前を呼ばれるときにも困らずに済みます。
写真や一言のメッセージを載せるかどうかは、後の章の「代表の顔写真を出すか」で整理しています。
設立と創業は分けて書く
個人事業から会社にした場合は、「創業」と「設立」を分けて書いておくのがおすすめです。
設立の年だけを書くと、実際に仕事を始めた年よりも、新しい会社に見えてしまうことがあります。
例えば、「創業 ◯◯年(個人事業として開業)」「設立 ◯◯年(株式会社を設立)」のように2行にする形です。
このように書いておけば、続けてきた年数と、今の会社の形の両方が伝わります。

資本金は今の登記と同じ額を書く
株式会社の場合、資本金の額も、設立の登記で登記する事項の1つとされています。
そのため、会社概要に書く資本金は、今の登記の内容と同じ額にしておきましょう。
増資をしたのに会社概要が古いままだと、登記と見比べた人に、更新されていないページだと思われかねません。
資本金が小さくて書きにくい場合の考え方は、後の個人事業主・小さな店の章で紹介します。
従業員数は数え方と時点を添える
従業員数は、誰を数えたのかと、いつの時点の数なのかを添えて書くと、読む人が誤解しません。
例えば、「従業員数 ◯名(うちパート・アルバイト◯名/20XX年4月時点)」のように書く形です。
求職者は、この数から、職場の大きさや、一人あたりの仕事の範囲を思い浮かべることがあります。
人数が変わったときに直し忘れやすい項目なので、年に1回程度は見直す時期を決めておきましょう。
会社概要の事業内容は誰の何をする会社かが1文で分かるように書く
事業内容は、会社概要を見に来るほとんどの人が目を通す項目です。
ここが「◯◯業」の一言だけだと、何を頼める会社なのかが伝わりません。
最初に1文で事業を説明する
事業内容は、箇条書きの前に、何をしている会社なのかを1文で書いておきましょう。
例えば、「大阪府の北河内を中心に、戸建て住宅の外壁と屋根の塗り替えを行っています」のような書き方です。
誰に向けて、どこで、何をしているのかが1文に入っていれば、初めて見た人にも仕事の中身が伝わります。
そのうえで、主な事業を3つ程度の箇条書きで添えると、読みやすくなるものです。

対応できる地域と仕事の範囲を書く
取引先やお客様は、自分の依頼がその会社の対象に入るのかも確かめています。
そのため、対応できる地域や、引き受ける仕事の大きさの目安を書いておくと、問い合わせる前の迷いが減ります。
例えば、「大阪府内と京都府南部」「個人のお客様のほか、法人からのご依頼にも対応」のように書いておきましょう。
反対に、引き受けていない仕事がはっきりしているなら、それも書いておくと、合わない問い合わせを減らせます。
許可・登録・資格は名前と番号を書く
建設業や不動産業、士業のように、仕事に許可や登録、資格が要る業種では、その名前と番号を書いておきましょう。
取引先やお客様は、頼もうとしている仕事をその会社が受けられるのかを、確かめたいと考えているためです。
許可証や登録証に書かれた表記のまま載せておくと、取引先が照らし合わせるときにも手間がかかりません。
許可に有効期限がある場合は、更新したときに、会社概要の番号や年も直しておきましょう。
士業の事務所のホームページに載せる内容は、士業のホームページ集客で解説しています。
主な取引先・取引銀行・沿革は載せられる範囲で書く
主な取引先や取引銀行、沿革は、載せていなくても不自然ではない項目です。
ただ、載せられるなら、取引先の担当者や金融機関に、これまでの仕事ぶりを伝える手がかりになります。
主な取引先は相手の了承を得てから載せる
主な取引先は、相手の会社に、名前を載せてよいかを確かめてから載せましょう。
取引があることを公にしたくない会社もあるので、了承を得ずに載せると、関係を損ねてしまいかねません。
名前を出せない相手は、「府内の工務店」「地域の介護事業者」のように、業種と地域でまとめて書く方法もあります。
例えば、名前を出せる数社だけを書き、残りを「ほか、府内の製造業を中心にお取引があります」とまとめる形です。
取引銀行は載せるかどうかを選べる
取引銀行は、載せる会社と載せない会社に分かれる項目です。
載せる場合は、銀行名と支店名までにしておき、口座番号などは書かないようにしましょう。
迷う場合は、取引先や金融機関とのやり取りで聞かれることがあるかどうかで決めると、判断しやすいものです。
沿革は節目だけを短く並べる
沿革は、会社がどう続いてきたのかを、年と出来事で並べる項目です。
すべての出来事を並べる必要はなく、創業や設立、事業所の移転、新しい事業を始めた年などの節目だけで足ります。
例えば、5行程度に収めておくと、求職者や取引先も読み通しやすくなります。
沿革を更新するときは、設立や所在地の項目と食い違っていないかも、あわせて確かめておきましょう。
お店の会社概要には店舗情報を足して書く
飲食店や美容室などのお店では、初めてのお客様が知りたいのは、会社の情報よりも、いつどうやって行けるかという点です。
そのため、運営する会社の情報に加えて、来店に必要な情報を店舗情報としてまとめておきましょう。
下記の5つは、来店の前に確かめられやすい情報です。
- 営業時間と定休日(ラストオーダーや受付の締め切りも含む)
- 住所と最寄り駅からの道順
- 駐車場や駐輪場の有無
- 電話番号と予約の受け方
- 使える支払い方法
これらがそろっていれば、お客様は、行けるかどうかを迷わずに決められます。
例えば、駐車場がない場合も「近くのコインパーキングをご利用ください」と書いておけば、車で来る人が迷わずに済みます。
また、店名と運営している会社の名前が違う場合は、両方を並べて書いておくのがおすすめです。
領収書や求人で会社の名前を見た人にも、同じお店だと分かるためです。
加えて、営業時間や定休日は、Googleビジネスプロフィールやグルメサイトなど、ほかの場所の情報ともそろえておきましょう。
Googleビジネスプロフィールの整え方は、MEO対策の基本で解説しています。
飲食店のホームページに載せる情報は、飲食店のホームページ集客にもまとめています。

個人事業主や小さな店が会社概要で迷いやすい3つのこと
個人事業主や小さな店では、会社概要に載せるかどうかで迷う項目があります。
ここでは、迷われやすい3つについて、選べる書き方を整理しました。
自宅の住所を載せたくない
自宅で仕事をしている場合、番地まで載せることに抵抗を感じる方もいます。
店舗や事務所を持たない仕事なら、まずは、お客様に来てもらう必要があるかどうかで考えてみましょう。
下記の3つは、自宅の住所を出さずに済ませるときに選ばれることがある形です。
- 市区町村までを書き、「詳しい住所はお問い合わせの際にお伝えします」と添える
- 仕事用に借りたシェアオフィスやレンタルオフィスの住所を書く
- 訪問は受けていないことと、打ち合わせの場所(オンライン・お客様先など)を書く
番地を書かない分、初めての人には本当にある事業なのかが伝わりにくくなります。
そのため、代表者の名前や、仕事の様子が分かる写真、確実につながる電話番号で補っておきましょう。
ただし、ネットで物やサービスを売る場合は、後の章で触れる特定商取引法の表示の決まりもあわせて確かめておきましょう。
また、法人の本店の所在地は法人番号公表サイトで公表されているので、会社概要だけ伏せても、調べれば分かってしまいます。
資本金や従業員数が小さくて書きにくい
資本金や従業員数が小さいと、載せると頼りなく見えるのではと心配になるものです。
けれども、資本金は会社を作るときなどに出した元手の額で、それだけで仕事の質が決まるわけではありません。
株式会社なら資本金の額は登記されているので、載せないと決めても、登記を見れば分かることです。
そのため、隠すよりも、正しい額を載せたうえで、事業内容や仕事の様子で中身を伝えるほうが、見る人に余計な疑問を持たれずに済みます。
個人事業主の場合は、資本金の欄は作らずに、開業した年や事業の内容を書いておけば十分です。
従業員数が少ない場合は、「代表のほか◯名」「協力会社と連携して対応」のように、仕事を進める体制が分かる書き方を選べます。
相談から作業まで同じ人が対応できることを、小さな事業の良さとして書き添えるのも1つの方法です。
代表の顔写真を出すか
代表の顔写真は、出すかどうかを選べる項目です。
小さな会社やお店では、誰が対応するのかが見えると、初めてのお客様が問い合わせやすくなることがあります。
一方で、顔を出すことに抵抗がある場合は、仕事をしている手元や後ろ姿、事務所や店の写真で代える方法もあります。
例えば、工務店のように人との付き合いが長い仕事では、代表や担当者の写真と一言があると、相談しやすいものです。
工務店のホームページで人を見せる工夫は、工務店のホームページ集客で紹介しています。
写真を載せる場合は、何年も前の写真のままにせず、今の様子が分かるものを選びましょう。

ネットで販売するなら特定商取引法に基づく表記は会社概要とは別に用意する
続いて、ネットで物やサービスを売る場合に必要になる表示について、短く触れておきます。
会社概要とは、決まりも載せる中身も違うので、混同しないように整理しておきましょう。
通信販売をする事業者に表示の決まりがある
消費者庁の特定商取引法ガイドの説明では、通信販売は、事業者が新聞や雑誌、インターネットなどで広告し、郵便や電話などで申込みを受ける取引のことです。
例として、インターネット上のホームページによる広告を見た消費者が、インターネットなどで申し込む取引も挙げられています。
また、営利の意思を持って、くり返し続けて取引をしていれば、個人でも販売業者や役務提供事業者にあたるとされています。
ここでいう「役務」は、いわゆるサービスのことです。
一方で、営業のために、または営業として結ぶ契約などには、特定商取引法が適用されないと案内されています。
自分の商売が当てはまるかどうかは、消費者庁の特定商取引法ガイドで確かめておきましょう。
表示する事項は会社概要とは違う
通信販売の広告に表示する事項は、特定商取引法の第11条と、その施行規則で定められています。
下記の5つは、その中から主なものを抜き出したものです。
- 販売価格と送料
- 代金の支払の時期と方法
- 商品を引き渡す時期(サービスなら提供する時期)
- 申込みの撤回や契約の解除に関すること(返品の特約を含む)
- 事業者の氏名または名称、住所、電話番号
さらに、法人がホームページなどで広告をする場合は、代表者か、通信販売の業務の責任者の氏名も表示する事項とされています。
このように、価格や返品の決まりまで含むので、会社概要とは別の「特定商取引法に基づく表記」のページにまとめておくのがおすすめです。
消費者庁の案内でも、「特定商取引法に基づく表記」や「会社概要」などのリンクから、表示した場所へたどり着ける形が例に挙げられています。
個人事業者の氏名・住所・電話番号の扱い
消費者庁の案内では、個人事業者は、戸籍上の氏名か商業登記簿に記載された商号を表示する必要があるとされています。
通称や屋号、サイト名だけを表示することは認められないとされている点にも注意が必要です。
住所は現に活動している住所を番地まで正確に、電話番号は確実に連絡が取れる番号を表示する必要があると案内されています。
ただし、住所と電話番号は、表示を省略できる場合もあります。
その条件は、請求があれば表示する事項を書いた書面や電子メールなどを遅滞なく提供すると広告に表示し、実際にそうできる措置を取っていることです。
ここでいう「遅滞なく」は、申込みを決める前に、十分な時間の余裕をもって提供されることとされています。
バーチャルオフィスの住所と電話番号を表示する場合についても、消費者庁のQ&Aで、条件つきで認められる考え方が示されています。
どの方法を選ぶかで必要な準備が変わるので、通信販売広告Q&Aで条件を確かめてから決めましょう。
会社概要の書き方でよくある失敗
続いて、会社概要でよくある失敗をまとめます。
どれも一度作ったあとに起きやすいものなので、今のページを開きながら確かめてみましょう。
何年も前の情報のまま
移転や増資、代表の交代をしたのに、会社概要が前のままになっているケースです。
登記や名刺、請求書と見比べた人は、どれが正しいのかが分からなくなってしまいます。
登記を変えたときや決算のときなど、会社概要を見直す時期を決めておきましょう。
会社名や住所が画像にしか入っていない
会社概要を、会社案内の画像やPDFだけで載せているケースです。
画像の中の文字はページの文章として扱われにくく、見る人が住所を写したり検索したりするのにも手間がかかります。
会社名や住所、電話番号は、ページの本文に文字で書いておきましょう。
ほかの場所と表記が違う
ホームページとGoogleビジネスプロフィール、求人サイトで、会社名や住所の書き方が違っているケースです。
例えば、「1丁目2番3号」と「1-2-3」のように、同じ住所でも書き方が混ざっていると、別の場所のように見えてしまうことがあります。
どこか1か所を正として決め、ほかの場所の表記もそれに合わせておきましょう。
項目が空欄や「準備中」のまま
項目の枠だけを作って、中身が空欄や「準備中」のまま公開しているケースです。
空欄があると、書けない事情があるのかと受け取られかねません。
書かないと決めた項目は枠ごと消しておき、載せる項目だけで表を作りましょう。

よくある質問
ここでは、会社概要の書き方についてよくいただく質問にお答えします。
置く場所や番号の扱いなど、作るときに迷いやすい点をまとめました。
Q. 会社概要と、代表のあいさつのページは分けたほうがいいですか。
小さな会社やお店なら、1つのページにまとめる形でも十分に伝わります。
会社概要は表で事実を並べ、代表のあいさつや仕事への考え方は、その下に文章で続けると読みやすいものです。
ページが長くなってきたら、あいさつや沿革を別のページに分けて、会社概要からリンクしておきましょう。
Q. 会社概要は、ホームページのどこに置けばいいですか。
メニューやページの一番下に、「会社概要」へのリンクを置く形が一般的です。
どのページから見ても、1回でたどり着ける場所にリンクを置いておきましょう。
ネットで販売している場合は、「特定商取引法に基づく表記」へのリンクも、同じ場所に並べておくと見つけてもらいやすくなります。
Q. インボイスの登録番号は、会社概要に載せたほうがいいですか。
登録番号は、インボイス(適格請求書)に売手の氏名や名称とともに記載する番号で、登録の後に税務署から通知されるものです。
国税庁の公表サイトでは、登録を受けた事業者の氏名や名称、登録番号などが公表されていて、番号から検索できます。
事業者どうしの取引が多いなら、会社概要にも載せておくと、取引先が請求書を受け取る前に登録を確かめられます。
Q. 法人番号も載せたほうがいいですか。
法人番号は、国税庁の案内によると、利用範囲の制約がなく、誰でも自由に利用できる13桁の番号です。
法人の場合、インボイスの登録番号は「T」と法人番号の13桁を組み合わせた形とされています。
そのため、登録番号を載せているなら、法人番号は省いても、取引先は公表サイトで照らし合わせられます。
Q. 社員の名前や写真を載せてもいいですか。
社員の名前や写真を載せる場合は、載せる前に、本人の了承を得ておきましょう。
退職や異動のときに外す手間もあるので、どこまで載せるかを本人と決めておくのがおすすめです。
名前を出さずに、仕事中の写真と役割だけを紹介する形でも、会社の様子は十分に伝わります。
まとめ:会社概要は見に来る人が確かめたいことから書く
最後に、この記事の要点を整理します。
会社概要は、取引先や求職者、初めてのお客様が、この会社に頼んで大丈夫かを確かめるためのページです。
そのため、項目を並べるだけでなく、誰が何を確かめに来るのかを考えて書いておきましょう。
まずは、下記の4つを順番に見直してみてください。
- 会社名・所在地・代表者・資本金を、登記や請求書と同じ表記にそろえる
- 事業内容を、誰の何をする会社なのかが1文で分かる形にする
- 設立・従業員数・許可の番号などを、今の内容に直す
- 自宅の住所や顔写真など、迷う項目の載せ方を決める
ネットで物やサービスを売っているなら、特定商取引法に基づく表記も、会社概要とは別に確かめておくと安心です。
会社概要を見直そうと考えたこと自体が、見に来る人を迎える準備の確かな一歩です。
最後にひとつだけ。
会社概要は、一度作ると見直されにくいページです。
年に1回程度、登記や名刺と見比べる日を決めておくだけでも、古い情報のまま放っておかずに済みます。
会社名を文字で書く理由は検索に出てこないときの確認手順に、店舗の情報のそろえ方はMEO対策の基本にまとめています。
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