「ホームページはあるのに、予約はグルメサイト経由ばかり」
「予約ボタンを置いたのに、押されている気がしない」
飲食店のホームページについて、こうしたご相談をよくいただきます。
先に結論をお伝えします。
予約が増えるかどうかは、ボタンの数ではなく、予約を決めた人が途中で止まらずに最後まで進めるかで決まります。
お客様は、店を気に入った瞬間に予約してくれるとは限りません。
ボタンの先で迷ったり、確かめたいことが見つからなかったりすると、その場で別の店に移ってしまいます。
この記事では、予約の受け方の選び方と、お客様が止まりやすい場所、その直し方を整理しました。
飲食店のホームページ全体の考え方は飲食店のホームページ集客にまとめていますので、あわせてご覧ください。
この記事で分かること
- 飲食店の予約導線とは何を指すのか
- 予約の受け方の選び方
- お客様が止まりやすい5つの場所
- スマートフォンで手順を短くする方法
- Googleマップ・グルメサイトとのそろえ方
- 導線が働いているかの確かめ方
- よくある失敗
飲食店のホームページの予約導線は、予約を決めた人を最後まで運ぶ道筋
まずは、予約導線という言葉が何を指しているのかを整理しておきましょう。
ここを取り違えると、ボタンを増やすだけで終わってしまいます。
導線は「ボタン」ではなく「道筋」
予約導線とは、ホームページを見た人が予約を終えるまでにたどる道筋のことです。
予約ボタンはその入口にすぎず、押した後の画面や、押す前に見る情報も含まれます。
例えば、ボタンを押したら予約サービスのトップページが開き、店を探し直さなければならない。
このような場合、ボタンは目立っていても、その先で道が途切れているため、予約にはつながりません。
予約を決めるまでに見られる情報
お客様は、予約ボタンを押す前にいくつかのことを確かめています。
下記の5つは、どの業態でもよく見られる情報です。
- 空いている日と時間帯
- メニューと価格帯
- 席の種類と、何人まで入れるか
- 場所と、店までの行き方
- キャンセルや予約の条件
これらが見つからないと、お客様は「電話で聞けばいいか」とは考えず、情報が揃っている別の店を選びます。
そのため、予約ボタンの周りには、確かめたい情報へのリンクを近くに置いておきましょう。
途中で止まると、別の店に移る
飲食店は、同じ地域で似た店がいくつも見つかる業態です。
お客様にとって、予約できない店にこだわる理由はあまりありません。
途中で迷った人は、戻って考え直すより、検索結果に並んでいる次の店を開きます。
せっかく店を気に入ってもらえたのに、手順のせいで予約を逃すのはもったいないです。
予約の受け方は、店の規模と予約の入り方で選ぶ
続いて、電話・Web予約・グルメサイトのどれを中心にするかをお伝えします。
受け方ごとに向いている店が違うため、自分の店に合うものから選びましょう。
受け方ごとの向き不向き
主な受け方と、向いている店は下記のとおりです。
| 受け方 | 向いている店 | 注意したいこと |
|---|---|---|
| 電話 | 席数が少なく、予約の数も多くない店 | 営業中に出られない時間ができる |
| Web予約 | 予約が多く、夜間や休日にも申し込みがある店 | 空き状況の更新を手作業にしない |
| グルメサイトの予約 | 新しいお客様の多くがグルメサイトから来る店 | 手数料がかかる場合がある |
| LINE・SNSのメッセージ | 常連客との連絡が多い店 | 返信が遅れると予約が流れる |
このように、どの受け方にも得意と不得意があります。
流行りの方法を選ぶより先に、今の予約がどこから、どの時間に入っているかに合わせて考えましょう。
予約がどこから入っているかを確かめる
選ぶ前に、今の予約がどこから入っているかを確かめましょう。
直近1〜2ヶ月程度の予約を見返し、電話・Web・グルメサイトのどれが多いかを数えるだけで十分です。
加えて、予約が入った時間帯も見ておきます。
営業時間外の予約が多いなら、24時間受け付けられるWeb予約を用意する意味が大きくなります。
受け方は2〜3つに絞る
受け方を増やせば予約が増える、というわけではありません。
受け方が多すぎると、予約の管理が分かれてしまい、二重予約や見落としが起きやすくなります。
そのため、中心にする受け方を1つ決め、ほかは多くても1〜2つにとどめておきましょう。
例えば「Web予約を中心に、電話は当日の予約だけ」のように役割を分けておくと、お客様も迷いません。

飲食店の予約導線で、お客様が止まる5つの場所
次に、予約導線の中でお客様が止まりやすい場所をお伝えします。
どれも店の側からは気づきにくいので、自分の店に当てはまるものがないか確認しておきましょう。
1. 予約ボタンが見つからない
最も多いのは、予約ボタンそのものが見つからないケースです。
メニューの一番下や、ページの最後にしか置いていないと、予約したい人が探すことになります。
予約ボタンは、ページの最初の画面と、メニューや席の情報を見終わった位置の両方に置いておいてください。
情報を見て「ここにしよう」と思った場所に、すぐ押せるボタンがあることがポイントです。
2. ボタンを押した先で迷う
ボタンを押した先で、もう一度店を探したり、何を選べばいいか分からなかったりすると、そこで止まります。
予約サービスのトップページや、店の一覧ページにつないでいる場合は特に注意が必要です。
予約ボタンの先は、自分の店の予約画面に直接つないでおいてください。
コースを選ぶ画面があるなら、ボタンの近くに「コースを選んでからご予約ください」と一言添えておくと親切です。
3. 空き状況が分からない
予約したい日が空いているかどうかが分からないと、お客様は申し込みをためらいます。
電話でしか確かめられない店では、特に夜の時間帯に予約を逃しやすくなります。
Web予約を使っているなら、空き状況が見える画面へつないでおきましょう。
電話予約が中心なら、「週末は前日までのご予約がおすすめです」のように、混み具合の目安を書いておくだけでも判断しやすくなります。

4. 予約前に確認したい条件が書いていない
キャンセルの条件や、子ども連れの可否、予約の受付時間が書いていないと、お客様は予約の直前で手を止めます。
予約してから断られるのを避けたいので、先に確かめられない店は候補から外れてしまうのです。
予約ボタンの近くに、下記のような条件をまとめておきましょう。
- 予約の受付時間と、当日予約の可否
- キャンセルの連絡の期限
- 子ども連れ・大人数の予約の可否
予約の前に条件が分かれば、お客様は安心してボタンを押せます。
予約してから「聞いていなかった」となるのを防げるので、店の側の手間も減ります。
5. 電話がつながらない
電話予約が中心の店でも、営業中は電話に出られないことがあります。
つながらない電話は、かけ直してもらえるとは限りません。
電話に出にくい時間帯があるなら、その時間を書いたうえで、Web予約や問い合わせフォームへ案内しておきましょう。
「ランチの時間帯は電話がつながりにくいため、Web予約をご利用ください」のような一文で十分です。
スマートフォンで予約までの手順を短くする
続いて、スマートフォンで予約するときの手順を短くする方法をお伝えします。
飲食店を探す人の多くはスマートフォンで見ているため、ここで手順が長いと予約を逃しやすくなります。
予約ボタンを画面の下に固定する
スマートフォンでは、ページを下に読み進めるほど、最初にあった予約ボタンが見えなくなります。
画面の下に予約ボタンを固定しておけば、どこまで読んでもすぐに押せます。
ただし、ボタンが大きすぎると本文が読みにくくなるので注意しましょう。
メニューや地図の表示を邪魔しない大きさにとどめておくのがおすすめです。

電話番号はタップでかけられるようにする
電話番号が画像になっていたり、ただの文字だったりすると、お客様は番号を覚えてかけ直すことになります。
電話番号は、タップするとそのまま発信できる形にしておいてください。
入力する項目を減らす
Web予約や問い合わせフォームの入力項目が多いと、途中で手が止まります。
日時・人数・名前・連絡先のように、予約に必要な項目だけにしておきましょう。
アレルギーや記念日の相談のように、全員には必要ない項目は任意にしておきます。
必須の項目が少ないほど、スマートフォンでも最後まで入力してもらいやすくなります。
Googleマップ・グルメサイトからの予約とそろえる
予約はホームページからだけ入るわけではありません。
ここでは、Googleマップやグルメサイト、SNSからの予約とホームページをそろえる方法をお伝えします。
Googleビジネスプロフィールの予約リンク
Googleビジネスプロフィールには、予約用のリンクを設定できます。
地図で店を見つけた人が、そのまま予約に進める入口です。
このリンクは、ホームページの予約ボタンと同じ予約画面につないでおいてください。
入口ごとに予約先が違うと、店の側でも予約の管理が分かれてしまいます。
設定のしかたは飲食店のMEO対策で詳しく解説しています。
グルメサイトとホームページの役割を分ける
グルメサイトから予約が入る店では、ホームページとの役割分担を決めておきましょう。
例えば、グルメサイトは見つけてもらう場所、ホームページは詳しい条件を確かめてもらう場所、と分ける形です。
そのうえで、ホームページの予約ボタンをどこにつなぐかを決めます。
グルメサイトの予約にかかる手数料が気になるなら、ホームページからは自店の予約画面や電話へ案内する方法もあります。
SNSのプロフィールにも同じ予約先を置く
InstagramなどのSNSを見て店を知る人も増えています。
SNSのプロフィールには、ホームページと同じ予約先へのリンクを置いておきましょう。
投稿を見て「行ってみたい」と思った人が、プロフィールからすぐ予約できる状態にしておくのがポイントです。
予約先がSNSごとに違っていると、店の側でも管理しきれなくなってしまいます。
予約導線が働いているかを確かめる方法
導線を整えたら、実際に予約につながっているかを確かめましょう。
ここでは、専門的な知識がなくてもできる確かめ方を3つお伝えします。
自分のスマートフォンで予約してみる
最も手軽なのは、お客様と同じ手順で予約してみることです。
トップページから予約完了まで、何回画面を押したか、どこで迷ったかを数えてみましょう。
店の側で知っているつもりの手順でも、初めて見る人の立場で試すと、分かりにくい場所が見つかります。
家族やスタッフに試してもらうのもおすすめです。
予約ボタンが押された回数を見る
アクセス解析の設定をしておけば、予約ボタンが押された回数を数えられます。
ボタンは押されているのに予約が少ないなら、押した先で止まっている可能性があります。
反対に、ボタンがほとんど押されていないなら、ボタンの位置や、押す前に見る情報に原因がありそうです。
このように、数字を見ると、どこを直せばいいかの見当がつけやすくなります。

お客様に「何を見て予約したか」を聞く
来店したお客様に、何を見て予約したかを聞いてみるのも役に立つ方法です。
ホームページを見たのか、グルメサイトなのか、Googleマップなのかが分かれば、力を入れる入口が見えてきます。
予約フォームに「何で当店を知りましたか」という任意の項目を置いておく方法もあります。
飲食店の予約導線でよくある失敗
最後に、飲食店の予約導線でよくある失敗をまとめます。
どれも一度設定すると見直す機会が少ない部分なので、今のホームページを開きながら確認してみてください。
予約ボタンの先が店の予約画面になっていない
予約サービスのトップページや、店の一覧につないでいるケースです。
お客様は店を探し直すことになり、そこで別の店に移ってしまいます。
ボタンの先は、自分の店の予約画面に直接つないでおいてください。
受け方が多すぎて管理できない
電話・Web予約・複数のグルメサイト・SNSのメッセージと、受け方を広げすぎたケースです。
予約の管理が分かれて、二重予約や見落としが起きやすくなります。
中心にする受け方を決めて、ほかは絞りましょう。
予約の受付時間が書いていない
何時まで予約を受けているのかが分からないと、夜遅くに見た人は申し込みをためらいます。
電話の受付時間とWeb予約の受付時間が違う場合は、両方を書いておいてください。
当日予約の可否が分からない
今日行きたい人にとって、当日予約できるかどうかは最初に知りたい情報です。
書いていないと、電話で確かめるより先に、当日予約できる店を探し直されてしまいます。
当日予約の可否と、受け付ける時間を書いておいてください。
予約が完了したかどうか分からない
Web予約やフォームで申し込んだあとに、完了の画面や確認のメールがないケースです。
お客様は予約が取れたのか分からず、念のため電話をかけたり、別の店も予約したりしてしまいます。
申し込みの後には、完了したことと、変更やキャンセルの連絡先を必ず表示しておいてください。

よくある質問
ここでは、飲食店の予約導線についてよくいただく質問にお答えします。
予約の受け方の選び方や、ボタンの置き方など、整えるときに迷いやすい点をまとめました。
Q. Web予約のシステムは入れたほうがいいですか。
予約の入り方によります。
営業時間外の問い合わせが多い店や、予約の電話に出られないことが多い店では、Web予約があると取りこぼしが減ります。
一方で、席数が少なく予約もそれほど多くない店なら、電話予約だけでも十分に回ります。
Q. 電話予約だけでも問題ありませんか。
問題ありません。
ただし、電話に出られない時間帯と、予約の受付時間は必ず書いておいてください。
つながらない時間が分かっていれば、お客様はかけ直す時間を選べます。
Q. グルメサイトの予約とホームページの予約、どちらを優先すべきですか。
今の予約がどこから入っているかで決めましょう。
グルメサイトからの予約が中心なら、無理に切り替える必要はありません。
手数料の負担を減らしたい場合は、ホームページやGoogleマップからの予約を少しずつ増やしていく形がおすすめです。
Q. 予約ボタンはいくつ置けばいいですか。
数よりも位置で考えましょう。
ページの最初の画面と、メニューや席の情報を見終わった位置の2か所が目安です。
スマートフォンでは、画面の下に固定しておけば、どこまで読んでもすぐに押せます。
Q. LINEで予約を受けてもいいですか。
常連のお客様が多い店なら、LINEも便利な受け方です。
ただし、返信が遅れると予約が流れてしまうため、誰がいつ返信するかを決めておきましょう。
新しいお客様向けには、ほかの受け方も用意しておくと安心です。
Q. 無断キャンセルが心配です。対策はありますか。
予約の前に、キャンセルの条件を見せておくことが第一歩です。
予約ボタンの近くとWeb予約の画面に、キャンセルの連絡期限を書いておきましょう。
前日に確認の連絡を入れる運用も、無断キャンセルを減らすために役立ちます。
まとめ
最後に、この記事の要点を整理します。
飲食店の予約導線は、予約を決めた人が途中で止まらずに最後まで進めるかどうかで決まります。
ボタンを増やすより先に、どこで止まっているかを見つけることから始めましょう。
まずは、予約の受け方を今の予約の入り方に合わせて選びます。
受け方は中心の1つと、ほかは1〜2つ程度に絞っておくと管理しやすくなります。
そのうえで、下記の5つの場所を確認していきましょう。
- 予約ボタンが見つかるか
- ボタンを押した先で迷わないか
- 空き状況が分かるか
- 予約前に確認したい条件が書いてあるか
- 電話がつながらないときの案内があるか
最後にひとつだけ。
一度、自分のスマートフォンで予約してみてください。
お客様と同じ手順をたどるだけで、直すべき場所がはっきり見えてきます。
飲食店のホームページ全体の考え方は飲食店のホームページ集客に、Googleマップ側の設定は飲食店のMEO対策にまとめています。
さらに詳しく知りたいという方はこちらもぜひご覧ください。
最後まで見ていただきありがとうございました。
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