「町工場のホームページは会社概要だけで、そこから問い合わせが来たことは一度もない」
「取引先の製品は守秘義務があって載せられないので、何を見せればいいのか分からない」
部品の加工や試作を手がける中小の製造業では、ホームページが会社案内の1ページのまま止まっていることも少なくありません。
先に結論をお伝えします。
製造業のホームページは、見に来る人が確かめたいことに、立場ごとに答えておく場所です。
新しい外注先を探している担当者は、自社の部品を頼めるかどうかを確かめに来ます。
応募を考えている人は仕事の中身と働き方を、すでに取引のある会社は連絡先や所在地を見に来ます。
この記事では、製造業のホームページに載せたい情報を、見に来る人の立場ごとに整理しました。
守秘義務で製品を載せられない場合の見せ方や、図面での見積もり依頼の受け方もお伝えします。
ホームページそのものが必要かどうかで迷っている場合は、ホームページの必要性もあわせてご覧ください。
この記事で分かること
- ホームページを見に来る3つの立場
- 発注側の担当者が確かめる加工・材質・設備
- 守秘義務がある製品の見せ方
- 品質と認証の書き方
- 図面での見積もり依頼の受け方
- 採用情報と会社概要に載せること
- よくある失敗
製造業のホームページを見に来る3つの立場
まずは、製造業のホームページを誰が、何のために見に来るのかを整理しておきましょう。
立場によって確かめたいことが違うため、ここを分けておくと、載せる情報の優先順位が決まります。
新しい外注先を探している発注側の担当者
部品の加工や試作を頼む先を探しているのは、メーカーの設計や購買の担当者です。
今の取引先では対応できない加工が出てきたときや、頼める先を増やしたいときに、新しい会社を調べ始めます。
担当者が知りたいのは、自社の図面の部品を、求める品質と納期で作ってもらえるかどうかです。
そのため、会社の紹介よりも先に、できる加工や対応できる材質、設備が分かる作りにしておきましょう。
応募を考えている求職者
求人票や求人サイトで会社を知った人も、応募の前にホームページを開いて、会社の様子を確かめることがあります。
工場の仕事は、外から中の様子が見えにくい仕事です。
どんな機械を使い、どんな人と一緒に働くのかが分かると、応募するかどうかを決めやすくなります。
求人票には書ききれない仕事の中身は、ホームページで補えます。
すでに取引のある会社
既存の取引先は、新しい情報を探しにホームページを開くわけではありません。
例えば、担当者が替わったときや、社内で取引先の情報を確かめるときに、会社の所在地や連絡先を見に来ます。
ここが古いままだと、取引先に問い合わせの手間をかけさせてしまいかねません。
目立つ情報ではないものの、正しく保っておくことで、取引先も安心して連絡できます。
製造業のホームページに載せる、加工・材質・精度の情報
続いて、新しい外注先を探す担当者に向けて、載せておきたい情報をお伝えします。
この章で紹介する5つが揃っていると、担当者は問い合わせる前に、頼めるかどうかの見当をつけられます。
1. できる加工と工程
まずは、自社でできる加工の名前を、はっきり書いておきましょう。
切削、板金、溶接、プレス、樹脂の成形のように、担当者が探すときに使う言葉で書いておくと伝わりやすくなります。
加えて、どの工程までを自社で行い、どこからを協力会社と組んでいるのかも書いておくのがおすすめです。
例えば、めっきや熱処理まで含めて引き受けられるなら、その流れも書いておきましょう。
発注側には、いくつもの工程をまとめて頼める先を探している担当者もいるためです。
2. 対応できる材質
同じ加工でも、材質によって扱える会社と扱えない会社があります。
そのため、鉄やステンレス、アルミ、銅、樹脂など、実際に扱っている材質を具体的に並べておきましょう。
得意な材質や、加工した経験の多い材質があれば、それも添えておくのがおすすめです。
「難削材にも対応」のようにまとめて書くより、材質の名前を挙げたほうが、担当者は自社の部品と見比べやすくなります。
3. 加工できるサイズと精度
担当者は、部品の大きさと求める精度が、その会社で扱える範囲に入るかを確かめます。
加工できる最大の大きさや重さと、小さな部品にどこまで対応できるかを書いておきましょう。
精度も「高精度」とだけ書くのではなく、どの程度の公差で加工しているのかを書いておくと判断の材料になります。
ただ、形状や材質によって出せる精度は変わるので、その旨を一言添えておくのが無難です。
4. 数量と納期の考え方
試作の1個から受けるのか、量産を中心にしているのかでも、発注側の判断は変わります。
受けられる数量の幅と、得意な数量を書いておくのがおすすめです。
納期は部品ごとに変わるため、日数を言い切るのは難しいものです。
そのため、見積もりを出すまでと、注文から納品までの目安を、どう決めているかを書いておきましょう。
急ぎの相談に乗れるなら、その旨も書いておくと、急ぎの部品を抱えた担当者が相談しやすくなります。
5. 加工や材質ごとにページを分ける
載せる情報が増えてきたら、加工の種類や材質ごとにページを分けておくのがおすすめです。
担当者が「アルミ 切削 試作」のように、加工と材質を組み合わせて探すこともあるためです。
1つのページに全部を並べるより、加工ごとのページに、その加工の事例や設備をまとめておくほうが、探している人に届きやすくなります。
最初は、これから増やしたい仕事に近い加工から、1ページずつ作っていきましょう。
製造業のホームページに載せる設備一覧
次に、設備の載せ方をお伝えします。
設備の一覧は、担当者が、その会社で加工できる範囲を自分で推し量るための材料になります。
機械の名前・メーカー・型式・台数を書く
設備一覧には、機械の種類だけでなく、メーカーと型式、台数まで書いておきましょう。
型式が分かれば、担当者は加工できる大きさや仕様を、自分で調べて確かめられます。
台数は、同じ加工をどのくらいの数量まで受けられるかの手がかりになります。
導入した年を添えておくと、設備を入れ替えながら仕事を続けていることも伝わるものです。
加工できる範囲を添える
型式だけでは、機械に詳しくない人には伝わりにくいものです。
そのため、主な機械には、加工できる最大の大きさや、テーブルの大きさなどを添えておきましょう。
下記のように4つの列を並べた表にしておくと、一覧の1行で、加工できる範囲まで読めます。
| 設備 | メーカー・型式 | 台数 | 加工できる範囲 |
|---|---|---|---|
| マシニングセンタ | ◯◯社 ◯◯◯◯ | ◯台 | ◯◯×◯◯×◯◯mm |
| NC旋盤 | ◯◯社 ◯◯◯◯ | ◯台 | 直径◯◯mm・長さ◯◯mmまで |
| 三次元測定機 | ◯◯社 ◯◯◯◯ | ◯台 | 測定範囲◯◯×◯◯×◯◯mm |
購買の担当者のように、機械に詳しくない人でも、頼めるかどうかの見当をつけやすくなります。
数字は、表に書く前に、機械の仕様書と照らし合わせて確かめておくと安心です。

測定機器も載せる
測定機器や検査の設備も、加工の設備と並べて載せておきたいところです。
例えば三次元測定機や画像測定機のように、どんな機器で寸法を確かめているのかが分かると、精度の説明に裏づけができます。
測定機器は、品質を確かめる仕組みの一部でもあります。
後の品質の章とあわせて、どう測ってどう記録しているのかまで書いておくのがおすすめです。
設備の写真は、全体と手元の両方を
設備の写真は、機械の全体が分かる写真と、加工している手元の写真の両方を載せておきましょう。
工場の中が整理されている様子も、写真からなら伝わります。
ただし、写真に取引先の図面や部品が写り込んでいないかは、載せる前に必ず確かめてください。
守秘義務のある製品が写っていると、取引先との約束を破ることになりかねません。
町工場のホームページは、作ったものより「できる加工」で見せる
ここからは、加工事例の載せ方をお伝えします。
取引先から預かった図面で部品を作る町工場では、守秘義務があって、製品そのものを載せられないことも少なくありません。
「何を作ったか」でなく「どんな加工ができるか」を書く
製品の名前や形を出せなくても、加工の中身なら伝えられます。
発注側の担当者が知りたいのは、完成品の名前よりも、自社の部品に近い加工ができるかどうかだからです。
そのため、加工事例は、製品名ではなく加工の内容を見出しにしましょう。
例えば「ステンレスの薄板の曲げと溶接」「樹脂の小さな部品の試作」のように書いておくと、同じ加工を探している人が見つけやすくなります。
加工事例に書いておきたい項目
加工事例は、写真だけでは判断の材料になりにくいものです。
下記の6つの項目を、事例ごとに同じ順番で書いておくのがおすすめです。
- 加工の種類と工程
- 材質
- おおよその大きさ
- 精度や仕上げの条件
- 数量と、試作か量産か
- 難しかった点と、どう工夫したか
同じ項目が同じ順番で並んでいると、担当者は事例どうしを比べやすくなります。
中でも工夫の項目は、どんな相談に乗ってもらえる会社なのかが伝わる部分なので、2〜3文程度で書いておきましょう。
製品が写らない写真の撮り方
写真も、製品の形が分からない撮り方を選べば、載せられる場合があります。
下記の3つは、製品そのものを見せずに、加工の腕を伝えやすい方法です。
- 加工した面や角の一部を、近づいて撮る
- 自社で用意した材料で同じ加工をしたサンプルを作り、それを撮る
- 加工している最中の機械や工具を撮る
どの方法でも、写真から取引先や製品が推し量れないかを、載せる前に確かめておきましょう。
自社のサンプルは展示会や営業でも見せられるので、1つ作っておくと使える場面が広がります。
載せてよい範囲は、取引先に確かめる
製品が写っていなくても、加工事例を載せるときは、取引先との約束に反しないかを確かめておきましょう。
秘密保持の取り決めを交わしている場合は、どこまで書いてよいかを契約書で確かめましょう。
迷うときは、載せたい写真と文章を取引先の担当者に見せて、了承をもらっておくと安心です。
あわせて、取引先の名前を出してよいかどうかも聞いておくと、後から載せ方に迷わずに済みます。
製造業のホームページで伝える品質と認証
続いて、品質の仕組みと認証の書き方をお伝えします。
部品を外に頼む側にとって、品質がどう守られているかは、価格や納期と並んで確かめたい点です。
検査の流れを書く
品質を伝えるときは、「品質第一」のような言葉よりも、どう確かめているのかを書くほうが伝わります。
例えば、材料を受け入れるとき、加工の途中、出荷の前に、それぞれ何を確かめているのかを順に書いておきましょう。
測った結果を記録しているか、求められたときに検査の成績書を出せるかも、発注側が知りたい点です。
対応できるなら、その旨を書いておくと、品質に厳しい業界の担当者も相談しやすくなります。
認証を取得しているなら、規格の名前と登録範囲を書く
ISO 9001などの認証を取得している場合は、ホームページにも載せておきましょう。
日本適合性認定協会(JAB)は、品質マネジメントシステムを「取引先や顧客の要求に合った仕様の製品/サービスを、安定して提供することができる仕組み」と説明しています。
その代表的な国際規格として挙げられているのが、ISO 9001です。
同じ案内では、一般消費者や取引先は、認証をものやサービスを選ぶ基準にできるとされています。
組織に対する直接監査の代わりにもできる、と書かれています。
そのため、規格の名前だけでなく、認証を受けている事業所や登録範囲、認証機関の名前も添えておくのがおすすめです。
JABの認証組織の検索は、組織名や登録範囲などで探せるようになっていて、取引先が認証を確かめるときの手がかりになります。
ただし、この検索に載っているのは、JABが認定した認証機関から認証を受け、公表を希望した組織だとされています。
取得していない認証は書かない
認証を取得していないのに、取得しているように読める書き方は避けましょう。
JABの案内では、認証機関から認証を受けずに、自ら基準の要求に適合していると判断して宣言することを「自己適合宣言」と説明しています。
規格に沿って仕組みを作っているだけなら、認証を受けたとは書かず、自社の取り組みとしてそのまま書いておきましょう。
取引先の監査で確かめられたときに、ホームページの説明と食い違っていると、かえって信用を落としかねません。
業界ごとの規格と、取引のある業界
航空宇宙や医療機器のように、ISO 9001をもとに、業界ごとの要求を足した規格もあります。
JABの案内では、航空宇宙分野のJIS Q 9100や、医療機器分野のJIS Q 13485が例に挙げられています。
こうした規格を取得している場合は、対応できる業界がはっきり伝わるので、目立つ場所に載せておくのがおすすめです。
認証がなくても、取引を続けている業界があるなら、取引先の了承を得たうえで業界の名前を書いておくと判断の材料になります。
製造業のホームページの問い合わせは、図面で見積もりを頼みやすい形に
ここでは、ホームページを見た担当者が、見積もりの依頼まで進みやすくなる受け方をお伝えします。
製造業の問い合わせは、図面を添えた見積もりの依頼から始まることが多いので、図面の受け取り方を先に決めておきましょう。
図面の送り方を書いておく
担当者が迷いやすいのは、図面をどこに、どうやって送ればいいのかという点です。
問い合わせのフォームに図面を添付できるのか、メールで送るのかを、見積もりのページにはっきり書いておきましょう。
フォームで受けるなら、添付できるファイルの数と大きさの上限も書いておきます。
上限を超えたときに、別の方法で受け取れるのかも添えておくと、担当者が途中で迷わずに済みます。
受け取れるファイルの形式を書く
図面のファイルは、会社や部署によって使っている形式がさまざまです。
そのため、受け取れる形式の名前を並べておくと、送る側は変換や送り直しの手間を減らせます。
例えば、下記のように書いておく形です。
図面は、PDF・DXF・DWG・STEP・IGESの形式で受け付けています。
3次元のデータを送る場合は、寸法や公差が分かるPDFの図面も一緒にお送りください。
形式は、自社で実際に開いて確かめられるものだけを書いておきましょう。
開けない形式で届いたときにどうしてもらうかを決めておくと、送り直しのやりとりも短く済みます。
図面がない相談の受け方
図面がまだそろっていない段階でも、相談したい人はいます。
手書きのスケッチや現物、写真からでも相談に乗れるなら、それも書いておくと、図面を用意できない人も声をかけやすくなります。
例えば、古い機械の部品が壊れたのに、図面が残っていない、という相談です。
現物から寸法を測って作れるかどうかは会社によって違うため、受けられるなら書いておくと、ほかの会社で断られた人の目に留まります。

見積もりのフォームで聞く項目
見積もりのフォームには、見積もりを出すのに必要な情報を聞く項目を用意しておきましょう。
下記の5つがあると、最初の連絡だけで、見積もりの見当をつけやすくなります。
- 図面の添付
- 材質
- 数量
- 希望する納期
- 表面処理などの追加の工程
ただ、項目を増やしすぎると、途中で入力をやめてしまう人も出てきます。
分からない項目は空けたまま送れるようにしておき、細かい条件は、受け取った後のやりとりで確かめれば十分です。
図面の扱いと、返事の目安を書く
図面は、発注側にとって、外に出したくない情報です。
受け取った図面をどう保管し、見積もりだけで終わったときにどうするのかを書いておくと、送る側も安心できます。
求められたときに秘密保持の取り決めを結べるなら、その旨も書いておきましょう。
返事までの目安を書く場合は、忙しい時期でも守れる日数にしておくのがおすすめです。
図面を添付したテスト送信をしておく
フォームから送った見積もりの依頼が届いていないと、気づかないまま取引の機会を逃してしまいます。
フォームを作ったら、実際に図面を添付してテスト送信をし、ファイルまで届くかを確かめておきましょう。
届かないときの確かめ方は、問い合わせフォームが届かないときは?にまとめています。
求職者が確かめる、製造業のホームページの採用情報
続いて、応募を考えている人に向けて載せたい情報をお伝えします。
製造業でも、人を採ることに苦労している会社は少なくありません。
経済産業省・厚生労働省・文部科学省の「2026年版ものづくり白書」は、労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査をもとに、ものづくり人材の採用の状況をまとめています。
それによると、過去3年間(2022年度から2024年度)の採用を「うまくいっている」「まあまあうまくいっている」と答えた企業は、合わせても半数に満たないとされています。
そう答えた企業が挙げた要因では、「ハローワークへの求人申込み」が44.5%で最も多く、「会社のホームページの改善、SNSの利用」も28.9%ありました。
ホームページだけで人が集まるわけではありませんが、求人票を見た人が会社を確かめに来たときの受け皿にはなります。
そのうえで、下の3つを載せておくと、応募を考えている人が知りたいことに答えられます。
仕事の中身を、1日の流れで見せる
求人票の「製造スタッフ」「機械オペレーター」という言葉だけでは、どんな仕事なのかが伝わりにくいものです。
担当する加工や扱う機械、1日の仕事の流れを書いておきましょう。
例えば、朝に図面と段取りを確かめ、機械を動かしながら寸法を測り、夕方に翌日の準備をする、という流れを書く形です。
未経験から始めた人が、どんな順番で仕事を覚えていくのかも添えておくと、経験のない人も応募を考えやすくなります。
働き方は、求人票と食い違わないようにする
勤務時間や休日、残業の様子は、応募する人がよく確かめる点です。
ホームページと求人票で書いてあることが違うと、どちらが正しいのか分からず、応募をためらわせてしまいます。
求人票を直したら、ホームページの採用情報も同じ日に直すようにしておきましょう。
工場の中の写真や、一緒に働く人の顔が見えると、職場の様子も伝わりやすくなります。
教え方と、資格の取得の支え方
入社してから、誰が、どのように仕事を教えるのかは、経験のない人ほど気になるところです。
技能検定や、仕事で使う免許の取得を会社が支えているなら、それも書いておきましょう。
入社した後の姿を思い浮かべられると、面接で話す内容も具体的になります。
既存の取引先が確かめる、製造業のホームページの会社概要
最後に、すでに取引のある会社に向けて整えておきたい情報をお伝えします。
目立たない部分ですが、古いままだと取引先の手間を増やしてしまうので、ほかのページと一緒に見直しておきましょう。
会社概要に載せる項目
会社概要には、取引先が社内の書類や確認に使う情報をまとめておきます。
下記の6つが揃っていると、取引先の担当者は、ホームページだけで会社の基本を確かめられます。
- 会社名と代表者の名前
- 本社と工場の所在地
- 設立の年と従業員の数
- 事業の内容
- 電話番号やメールの宛先
- 主に取引している業界
主な取引先の会社名を載せる場合は、相手の了承を得たものだけにしておきましょう。
了承を得ていない社名を並べると、守秘義務のある取引では、相手に迷惑をかけかねません。
所在地と地図、荷物の届け先
本社と工場が別の場所にあるなら、それぞれの所在地と地図を載せておくのがおすすめです。
車やトラックで来るときの入口や、荷物を届けるときの受け取りの場所も書いておくと、初めて来る人が迷わずに済みます。
用件ごとの連絡先
電話番号やメールの宛先は、用件ごとに分けて書いておくのがおすすめです。
見積もりの依頼、注文や納期の連絡、採用の問い合わせで窓口が違うなら、それぞれの連絡先を並べておくと、取引先が迷わずに連絡できます。
休業日とお知らせ
例えば年末年始や夏の休業のように、長めの休みは早めにお知らせしておきましょう。
取引先は、休みの前後で、注文や納品の段取りを組み直すことがあるためです。
お知らせの日付が何年も前で止まっていると、今も営業しているのかを不安に思われかねません。
休業日のお知らせを毎年載せておくだけでも、会社が動いていることが伝わります。

製造業のホームページでよくある失敗
ここでは、製造業のホームページでよくある失敗をまとめます。
どれも、作ったときのまま見直されにくい部分なので、今のホームページを開きながら確かめてみてください。
会社概要と社長のあいさつだけで、できることが分からない
会社の歴史や社長のあいさつはあるのに、できる加工が書いていないケースです。
発注側の担当者は頼めるかどうかを判断できず、ほかの会社のページへ移ってしまいます。
まずは、できる加工と対応できる材質の2つだけでも、トップページから分かるようにしておきましょう。
「高精度」「短納期」など、どの会社も使う言葉だけが並ぶ
強みを書いているつもりでも、言葉が抽象的なままになっているケースです。
「高精度」「短納期」は多くの会社が使う言葉なので、それだけでは比べる材料になりません。
どの程度の精度で、どんな数量なら早く出せるのかを、加工事例と一緒に書いておきましょう。
図面の送り先が分からない
見積もりを頼みたいのに、図面をどこに送ればいいのかが書いていないケースです。
担当者は電話で聞くより先に、送り先が分かる別の会社に依頼してしまうこともあります。
見積もりのページに、送り方と受け取れる形式を書いておきましょう。
取引先の製品や図面が、写真に写り込んでいる
工場の写真の奥に、取引先の部品や図面が写り込んでいるケースです。
載せた側は気づいていなくても、見る人が見れば、どこの何の部品かが分かってしまうことがあります。
写真は載せる前に拡大して、写り込みがないかを確かめておきましょう。

設備一覧が、何年も前のまま
入れ替えた機械が載っていない、もう使っていない機械が残っている、というケースです。
一覧を見て問い合わせた担当者に、その機械はもうないと答えることになり、信用を落としかねません。
機械を入れ替えたときに、設備一覧も直す流れにしておきましょう。
よくある質問
ここでは、製造業のホームページについてよくいただく質問にお答えします。
加工事例の数や価格の載せ方など、迷いやすい点をまとめました。
Q. 加工事例は、何件くらい載せればいいですか。
件数よりも、これから増やしたい仕事に近い事例が揃っていることを優先しましょう。
受けたい加工ごとに数件ずつあると、担当者は自社の部品に近い事例を見つけやすくなります。
最初から多く揃える必要はないので、仕事が終わるたびに、載せられる範囲で1件ずつ足していく形がおすすめです。
Q. 加工の価格は載せたほうがいいですか。
図面ごとに変わる加工の価格を、ホームページで言い切るのは難しいものです。
代わりに、材質や数量、精度、表面処理など、見積もりの金額が何で変わるのかを書いておくと、担当者は見当をつけやすくなります。
試作のような小さな数量でも受けるのかを書いておくのも、判断の材料になります。
Q. 設備が古いのですが、載せないほうがいいですか。
載せておくのがおすすめです。
古い機械でも、手入れをしながら使い続けていることは、加工の腕と合わせて伝えられます。
導入した年よりも、その機械でどんな加工ができるのかを中心に書いておくと、担当者が頼めるかどうかを判断しやすくなります。
Q. 加工の仲介サイトや展示会に出ていれば、ホームページは要りませんか。
役割が違うので、両方あるのがおすすめです。
仲介のサイトや展示会は、新しい取引先に会社を見つけてもらう場所です。
ホームページは、見つけてくれた担当者が、設備や加工事例、品質の仕組みを詳しく確かめる場所として使いましょう。
Q. 技術のコラムやブログは、書いたほうがいいですか。
無理のない範囲で、加工事例の追加を優先しましょう。
材質ごとの加工の注意点のような記事は、同じ悩みを持つ担当者に読まれることがあります。
ただ、続かなくなると古い日付が目立つので、まずは加工事例を1件ずつ足していくほうが、担当者の判断の材料になります。
まとめ:製造業のホームページは、見に来る人ごとに答えを置いておく
最後に、この記事の要点を整理します。
製造業のホームページは、見に来る人によって確かめたいことが違います。
外注先を探す担当者には頼めるかどうかを、求職者には仕事の中身を、取引先には連絡先を、迷わず見つけられるようにしておきましょう。
そのため、まずは下記の6つを揃えることから始めましょう。
- できる加工と工程、対応できる材質
- 加工できるサイズと精度、数量と納期の考え方
- 設備と測定機器の一覧
- 製品を見せずに伝える加工事例
- 品質の確かめ方と、取得している認証
- 図面の送り方と、見積もり依頼のフォーム
そのうえで、採用情報と会社概要、休業日のお知らせを、求人票や実際の状態と食い違わないように保っておくのがおすすめです。
ホームページが会社案内のまま止まっていたのは、目の前の仕事を優先してきたからこそです。
最後にひとつだけ。
次に部品を納めたら、どんな加工をしたのかを、製品名を伏せて1件書き留めてみてください。
その1件が、同じ加工を探している次の担当者への答えになります。
制作会社を選ぶときの見方はWeb制作会社の選び方に、北河内で地元の制作会社に頼むかどうかの考え方は守口市・北河内のホームページ制作にまとめています。
ここまで読んで、自社の場合は何から載せればいいかが気になった方へ。
Onur Markでは、30分の無料オンライン相談で、今のホームページに足りていない情報を一緒に整理しています。
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