「ホームページを作ってもらった制作会社が倒産したらしい。うちのホームページはこのまま使えるのだろうか」
「担当者と連絡が取れなくなった。ドメインもサーバーも任せきりで、どこに何があるのか分からない」
制作から管理までを1社に任せていると、その会社が倒産したときに、こうした不安が一度に出てきます。
先に結論をお伝えします。
制作会社が倒産しても、ホームページがすぐに消えるとは限らないので、まずは5つの部品の名義と契約を確かめましょう。
ホームページは、ドメインやサーバー、データ、管理画面、メールといった部品の組み合わせで動いています。
それぞれが自社の名義や契約なら、手続きは自社で進められるのが基本です。
一方で、制作会社の名義のものは、その会社や破産管財人などとのやり取りが要ることもあります。
そのため、どれが誰の名義なのかを、早めに切り分けておくと安心です。
この記事では、5つの部品ごとに、誰の名義・誰の契約か、どこで確かめられるか、止まるとどうなるかを整理しました。
あわせて、倒産したときの相手の考え方や著作権、乗り換えの前に契約で決めておくことも取り上げています。
ドメインや法律の決まりは、JPRSやICANN、裁判所の公式の情報と、e-Govの法令の原文で確かめました。
確かめた日は、2026年10月22日です。
この記事で分かること
- 倒産したらまず確かめる5つ
- ドメインの名義と有効期限
- サーバーの契約と支払い
- ホームページのデータの写し
- 管理画面のログイン情報
- メールとフォームの送り先
- 破産管財人とのやり取り
- ホームページの著作権
- 引き継ぎ・乗り換えの進め方
- よくある失敗
- 契約の前に確かめる3つのこと
ホームページの制作会社が倒産したら、まず5つの名義と契約を確かめる
制作会社が倒産したと聞くと、ホームページもすぐに見られなくなるのではないかと心配になるものです。
けれども、ドメインやサーバーの契約は、それぞれの事業者との間で続いていることがあります。
そのため、まずは何がどこにあり、誰の名義・誰の契約なのかを洗い出すことから始めましょう。
下記に、確かめておきたい5つの部品を、誰の名義か、どこで確かめるか、止まるとどうなるかで整理しました。
| 部品 | 誰の名義・誰の契約か | どこで確かめられるか | 止まるとどうなるか |
|---|---|---|---|
| ドメイン | 登録者(自社か制作会社か) | JPRS WHOIS(.jp)、ICANNの検索ツール(.comなど) | ホームページもメールも使えなくなり、第三者に登録されることもある |
| サーバー | サーバー会社と契約している人 | 請求書、カードの明細、サーバー会社からのメール | ホームページが表示されなくなり、データが消えることもある |
| ホームページのデータ | 原稿や写真を用意した人、ページを作った人 | 手元のファイル、制作のときのメール | 引き継げず、作り直しになることがある |
| 管理画面のログイン情報 | アカウントを作った人 | 手元の控え、制作会社からの納品物 | 更新も、引き継ぎの手続きも進められない |
| メール | メールのサーバーの契約者 | メールソフトの設定、サーバー会社の管理画面 | 取引先やお客様からのメールが届かなくなる |
このように、同じホームページでも、部品ごとに名義や契約の相手が違うことは珍しくありません。
例えば、ドメインは自社の名義なのに、サーバーは制作会社がまとめて契約しているという形もあります。
表の「止まるとどうなるか」は一般的な目安で、実際の影響は契約の中身で変わる点も覚えておきましょう。
JPRSのよくある質問では、JPドメイン名のWebやメールが急に使えなくなったときの主な原因が挙げられています。
更新の手続きの漏れなどによるドメイン名の廃止や、ネームサーバーの設定の解除、サーバーのトラブルです。
制作会社が倒産すると、こうした更新や設定を担っていた人がいなくなります。
そのため、次の章から1つずつ確かめていきましょう。
ドメインは登録者の名義と有効期限を確かめる
ドメインは、ホームページのアドレスや、メールアドレスの「@」の後ろに使われている名前です。
制作会社に任せていると、自社のドメインなのに、登録者が制作会社になっていることもあります。
まずは、ドメインの種類に合わせて、登録者と有効期限を確かめるところから始めましょう。
.jpのドメインはJPRS WHOISで登録者を確かめる
「.jp」で終わるドメインは、JPRSが管理しています。
JPRS WHOISで検索すると、登録者は誰か、登録者の連絡先はどこかなどを確かめられるとされています。
汎用JPドメイン名なら、オンラインで公開されるのは「登録者名」「有効期限」「状態」などの項目です。
株式会社などが登録する「co.jp」のような属性型JPドメイン名では、「組織名」の欄に組織の名称が出ます。
例えば、登録者名の欄に制作会社の社名が出ていれば、そのドメインは制作会社の名義で登録されています。
ただし、「Whois登録者情報非表示設定」を使っていると、登録者名の欄には所定の文字列が出るとのことです。
その場合は、契約書や制作のときのやり取りから、誰が登録したのかを確かめておきましょう。
なお、JPRS WHOISには、そのドメインをどの指定事業者が管理しているかは表示されません。
「指定事業者」は、JPドメイン名の登録や更新の窓口になる事業者のことです。
管理している指定事業者は、JPRSの窓口に問い合わせると教えてもらえるとされています。
ただし、教えてもらえるのは、登録者か連絡の担当者であると確かめられた場合だけです。
そのため、登録者が制作会社のままだと、自社だけでは管理先にたどり着けないこともあります。

.comなどのドメインはICANNの検索ツールで登録事業者を確かめる
「.com」「.net」などのドメインは、登録者が登録事業者(レジストラ)と契約して登録する仕組みです。
登録情報の公開などの決まりは、ICANN(アイキャン)という組織の方針で定められています。
登録情報を調べる道具が、ICANNの検索ツールのICANN Lookupです。
このツールは、JPRSも、JPRSが管理していないドメインの確認先として案内しています。
ICANNの登録データの方針で、公開が必要とされているのは、登録事業者の名前や有効期限、ドメインの状態などです。
一方で、法律に従うために必要な場合などには、登録者の名前などを伏せて表示する決まりもあります。
検索しても登録者が分からないときは、表示された登録事業者の名前を手がかりにしましょう。
自社にその事業者のアカウントや請求書がないかを探すと、誰が登録したのかが見えてくることもあります。
名義が制作会社なら、移すには今の登録者の関わりが要る
登録者が制作会社になっていた場合、自社の名義に移すには、今の登録者の側の手続きが必要です。
JPRSの汎用JPドメイン名の規則では、登録者と第三者の合意がある場合に、移転登録ができると定められています。
申請には、管理指定事業者を通じて取得する「認証コード」も必要です。
.comなどのドメインでも、ICANNの移管の方針で、登録者の変更には新旧の登録者の確認が求められています。
前の登録者と新しい登録者の両方から、変更の確認を取ることが登録事業者の役目です。
加えて、登録者を変えた後は、別の登録事業者への移管が60日間できなくなるのが原則とされています。
管理先も変える予定があるなら、どちらを先に行うかを、新しい登録事業者に確かめておきましょう。
制作会社が倒産している場合に、誰が登録者の側として手続きに応じるのかは、破産管財人の章で取り上げます。
有効期限を過ぎて廃止されると第三者に登録されることがある
ドメインは、有効期限までに更新されないと使えなくなりかねません。
JPRSの説明では、汎用JPドメイン名の有効期限は、登録年月日の1年後の月末です。
有効期限が来るまでに廃止されなければ、1年間自動で更新されるとされています。
ただし、更新の料金や手続きは、管理を任せている指定事業者に確かめるよう、JPRSのよくある質問で案内されています。
そのため、制作会社が更新の手続きや支払いをしていたなら、そこが止まると廃止につながりかねません。
一方で、更新の期限を過ぎて意図せず廃止となってしまった場合の対処も、JPRSのページで案内されています。
廃止から20日以内なら、登録回復の申請ができるとのことです。
ただし、扱いや受付の期間は指定事業者によって異なる場合があるので、注意が必要です。
廃止されたままにしておくと、一定の期間が過ぎた後に、第三者がそのドメイン名を登録できるようになります。
JPRSのドメイン名の廃止に関する注意では、詐欺サイトなどに悪用される可能性があると書かれています。
.comなどでも、ICANNの方針では、期限切れの前の通知の送り先は登録者です。
そのため、登録者が制作会社のままだと、更新の知らせが自社に届かないまま期限を迎えかねません。
有効期限までの日数は、ほかの手続きとの順番を決める目安になります。
期限が近いなら、ほかの手続きより先に、更新の手立てを相談しておくのがおすすめです。
サーバーは誰が契約して支払っているかを確かめる
サーバーは、ホームページのデータを置いて、見に来た人に表示するための場所です。
サーバーにも、自社が契約している場合と、制作会社がまとめて契約している場合があります。
どちらなのかによって、倒産の影響の受け方が大きく変わります。
契約者を確かめる手がかりになるのは、下記の3つです。
- サーバー会社からの請求書や領収書の宛名
- クレジットカードや口座の明細に載っている支払い先
- サーバー会社から届いている、契約や更新のお知らせのメール
例えば、サーバーの費用を保守料と一緒に制作会社へ払っているなら、制作会社の契約の可能性があります。
自社の名義で契約しているなら、管理画面に入れるかと、更新の日、支払いの方法を確かめておきましょう。
一方で、制作会社の契約のサーバーは、その会社が支払いを止めれば、いずれ契約が切れることになります。
契約が切れたときの扱いは、サーバー会社の規約によって決まります。
ホームページが表示されなくなり、置いてあったデータも消されることがあるので注意が必要です。
そのため、制作会社のサーバーにホームページがあると分かったら、データの写しを早めに残しておきましょう。

ホームページのデータは手元に写しがあるかを確かめる
続いて、ホームページそのもののデータを、自社の手元にどれだけ残せているかを確かめます。
ドメインやサーバーが無事でも、データが手元になければ、一から作り直すことになりかねません。
自社で用意した原稿や写真から集める
ホームページのデータは、大きく分けて下記の4つです。
- 自社で用意した原稿、写真、ロゴ
- 制作会社が作ったページのデザインやプログラム
- 管理画面から書いたお知らせやブログの記事
- 問い合わせフォームから届いた内容
1つ目は、制作会社に送ったメールや、共有のフォルダに元のファイルが残っていることがあります。
例えば、写真をメールで送っていたなら、送信済みのメールから元のファイルを取り出せるかもしれません。
まずは、手元とメールの送信履歴から、自社で用意したものを集めることから始めましょう。
2つ目と3つ目は、管理画面に入れるなら、書き出しやバックアップの機能で写しを取れる場合があります。
管理画面に入れないときも、公開中のページの文章や画像を保存しておけば、作り直す手がかりになります。
問い合わせの記録には個人情報が含まれる
4つ目の問い合わせの内容には、お客様の名前や連絡先などが含まれています。
個人情報保護法の第25条は、個人データの取扱いを委託するときの「委託先の監督」を定めた条文です。
個人情報保護委員会のガイドラインでは、委託先に対して必要かつ適切な監督をしなければならないとされています。
そのため、制作会社のサーバーやメールに、問い合わせの記録が残っていないかを確かめましょう。
残っている場合の扱いは、破産管財人などとのやり取りの中で、専門家にも相談しながら決めていくのがおすすめです。
管理画面のログイン情報を自社で持っているかを確かめる
ホームページの引き継ぎで、思った以上に手間がかかりやすいのが、管理画面のログイン情報です。
ログイン情報がなければ、内容を直すことも、ドメインやサーバーの手続きを進めることもできません。
下記の4つの管理画面について、自社でログインできるかを確かめておきましょう。
- ドメインを登録している事業者の管理画面
- サーバー会社の管理画面
- ホームページの管理画面(WordPressなど)
- アクセス解析やGoogleビジネスプロフィールなどのGoogleのアカウント
例えば、WordPressの管理者のアカウントが制作会社のものだけだと、自社では記事の追加もできません。
その場合でも、サーバーの管理画面に入れれば、新しい制作会社が復旧の手立てを探せることがあります。
ログインできたら、共有していたパスワードは、引き継ぎが落ち着いた段階で変えておくと安心です。
独自ドメインのメールとフォームの送り先を確かめる
「info@自社のドメイン」のような独自ドメインのメールは、ドメインとメールのサーバーがそろって届くものです。
JPRSのよくある質問でも、ドメイン名をメールアドレスで使うには、メールサーバーなどの用意と設定が必要とされています。
そのため、ドメインが廃止されたり、メールのサーバーの契約が切れたりすると、メールが届かなくなりかねません。
まずは、メールソフトの設定画面で、受信と送信のサーバーの名前を控えておきましょう。
サーバーの名前を見れば、ホームページと同じサーバーなのか、別のメールのサービスなのかの見当がつきます。
例えば、メールも制作会社のサーバーで動いているなら、サーバーの契約が切れたときに一緒に止まりかねません。
ドメインが廃止された後の悪用にも、気をつけておきたいところです。
JPRSは、廃止されたドメイン名で同じメールアドレスを作られ、素性を偽ったメールに悪用される可能性を挙げています。
そのメールアドレスをSNSなどのログインに使っていると、アカウントを乗っ取られる可能性もあるとのことです。
JPRSも、廃止の前に、メールアドレスの変更などをしておくことをすすめています。
そのため、ドメインを手放すことになりそうなら、そのアドレスでログインしているサービスの登録先を先に変えておきましょう。
問い合わせフォームの送り先も、あわせて確かめておきたいところです。
送り先が制作会社の担当者のアドレスになっていると、お客様からの問い合わせが自社に届きません。
自社でテストの送信をして、届くかどうかを確かめてみてください。
届かないときは、問い合わせフォームが届かないときの切り分け手順も参考になります。
制作会社が倒産したときの相手は破産管財人になることがある
ここからは、制作会社の名義になっているものについて、誰と話を進めるのかを見ていきましょう。
制作会社が破産の手続きに入っている場合と、連絡が取れないだけの場合とでは、話を進める相手が変わります。
破産手続では裁判所が破産管財人を選ぶ
裁判所のページでは、破産手続は、裁判所が開始を決定して破産管財人を選ぶ手続と説明されています。
選ばれた破産管財人が、債務者の財産を金銭に換えて、債権者に配当するという流れです。
破産法には、破産手続開始の決定があった場合の、破産管財人の権限が定められています。
破産財団に属する財産の管理と処分をする権利は、裁判所が選任した破産管財人に専属するという定めです。
そのため、制作会社の名義のドメインやサーバーについて相談する相手は、破産管財人になる場合があります。
ただし、どの財産が手続きの対象になり、どう扱われるかは、契約の中身や手続きの状況によって変わります。
そのため、この記事で扱いを言い切ることはできません。
また、裁判所のQ&Aでは、破産管財人が選ばれる「管財事件」として進めるのが原則とされています。
一方で、財産が少なく手続きの費用も出せない場合は、管財人を選ばずに終える「同時廃止事件」もあるとのことです。
管財人がいないと分かった場合のドメインやデータの扱いは、弁護士に相談して進めてください。
破産管財人の名前は官報や登記で確かめられる
破産法では、裁判所は破産手続開始の決定をしたとき、破産管財人の氏名または名称などを公告すると定めています。
この公告は、官報に載せて行うとされています。
加えて、法人が破産したときは、裁判所書記官が破産手続開始の登記を嘱託する決まりです。
その登記には、破産管財人の氏名または名称と住所も記録されます。
登記事項証明書は、商業登記法で、誰でも手数料を納めて交付を請求できるとされています。
そのため、制作会社が法人なら、登記事項証明書が破産管財人の名前を確かめる手がかりの1つです。
裁判所から通知書が届いた場合は、内容を読み、分からない点は弁護士などの専門家に相談しましょう。
廃業や連絡が取れないときは契約書とやり取りを集める
制作会社が破産ではなく、廃業していたり、単に連絡が取れなくなっていたりすることもあります。
その場合も、まずは手元の契約書、見積書、請求書、メールのやり取りを集めておきましょう。
名義やデータの受け渡し、著作権の扱いについて、どう約束していたかの手がかりになるからです。
例えば、見積書にドメインやサーバーの費用が別の項目で書かれていれば、契約の範囲を考える材料になります。
連絡を取るときは、メールや書面など記録が残る形にしておくと、後で経緯を説明しやすくなります。
ドメインやデータを取り戻せるかどうかは契約の中身などで変わるので、弁護士に相談しながら進めましょう。
ホームページの著作権は契約書の書き方で確かめる
ホームページを別の会社に引き継いで直していくなら、著作権が誰にあるのかも確かめておく必要があります。
引き継いだ後に、今のホームページを直したり作り替えたりできるかに関わってくるためです。
著作権は著作者が持ち、契約で譲ることができる
著作権法では、著作物の例として、言語の著作物、写真の著作物、プログラムの著作物などが挙げられています。
著作者は著作者人格権と著作権を持ち、そのためにどんな方式の手続きも要らないと定められています。
そのうえで、著作権は、その全部または一部を譲渡できるというのが第61条第1項の定めです。
つまり、制作会社が作った部分の著作権が自社に移っているかは、契約でどう決めたかによって変わってきます。
例えば、契約書に「著作権は納品と同時に発注者に譲渡する」といった条項があるかを見ておきましょう。
反対に、「利用を許諾する」という書き方になっていないかも、あわせて確かめておくと安心です。
ホームページの文章や写真、プログラムが著作物に当たるかも、それぞれの中身で判断されるので、言い切れません。
第27条と第28条の権利が書かれているかを見る
注意したいのが、著作権を譲渡する契約の書き方です。
著作権法の第61条第2項は、著作権を譲渡する契約についての定めです。
第27条と第28条の権利が、譲渡の目的として「特掲」されていないときの扱いが書かれています。
その場合、これらの権利は、譲渡した者に「留保されたものと推定する」とされています。
第27条は翻訳権や翻案権など、第28条は二次的著作物の利用に関する原著作者の権利を定めた条文です。
そのため、契約書で、この2つの条文の権利も譲渡の目的に書かれているかを確かめておきましょう。
例えば、「著作権(著作権法第27条及び第28条の権利を含む)を譲渡する」のような書き方です。
加えて、著作者人格権は、著作者の一身に専属し、譲渡することができないと定められています(第59条)。
契約書で著作者人格権をどう扱っているかも見ておくと、引き継いだ後に直すときの判断の材料になります。
契約書の読み方に迷ったり、条項が見当たらなかったりするときは、弁護士に相談してください。
ホームページを引き継ぐ・乗り換えるときの進め方
名義と契約、データ、ログイン情報がそろってきたら、新しい制作会社への引き継ぎを考えていきましょう。
順番を間違えるとホームページやメールが止まる時間ができるので、下記の5つの順番で進めるのがおすすめです。
- 今の状態を記録する(WHOISの画面、公開中のページ、メールの設定)
- データとログイン情報を集める
- ドメインの登録者と管理先を自社の側に移す
- 新しいサーバーにホームページとメールを用意する
- 切り替えが終わってから、古い契約を止める
中でも、古いサーバーやドメインの契約は、新しい側の準備が終わる前に止めないようにしましょう。
例えば、JPRSのページでは、管理指定事業者の変更は、開始から終了まで数日程度かかる場合があるとされています。
日程に余裕を持って進め、切り替えの日は、問い合わせが少ない時期を選ぶと安心です。
また、作り直しでページのアドレス(URL)が変わる場合は、検索の評価を引き継ぐ設定も必要です。
URLの引き継ぎ方は、ホームページリニューアル完全ガイドで解説しています。
ホームページの制作会社が倒産したときによくある失敗
続いて、制作会社が倒産したときに起きやすい失敗をまとめます。
どれも、慌てて動く前に知っておけば防げるので、手を付ける前に目を通しておくと安心です。
ドメインの有効期限を見ないまま様子を見る
制作会社からの連絡を待つうちに、ドメインの有効期限が過ぎてしまうケースです。
廃止されたドメインは、一定の期間の後に第三者が登録できるようになり、悪用されるおそれもあります。
倒産を知ったら、ほかの何よりも先に、WHOISなどで有効期限を確かめてください。
新しいドメインを取り直して古いドメインを放っておく
名義が分からないからと、新しいドメインで別のホームページを作り、古いドメインを放っておくケースです。
古いドメインは、名刺やチラシ、ほかのサイトからのリンクに残り続けます。
手放した後に第三者に登録されると、詐欺サイトなどに使われかねません。
新しいドメインに移る場合でも、古いドメインの名義と期限を先に確かめ、すぐには手放さないようにしましょう。

パスワードを変えないまま引き継ぐ
新しい制作会社に引き継いだ後も、前の制作会社と共有していたパスワードを使い続けるケースです。
誰がそのパスワードを知っているかが分からないと、知らないうちに設定を変えられても気づきにくくなります。
引き継ぎが終わったら、管理画面のパスワードを変え、新しい控えを社内で保管しておきましょう。
これから作る・乗り換えるなら、契約の前に確かめておきたい3つのこと
最後に、これから作る方や乗り換える方が、契約の前に確かめておきたいことをお伝えします。
今回見てきた困りごとは、契約の段階で決めておけば、防ぎやすくなるものです。
下記の3つを、見積もりや契約書の段階で、制作会社に確かめておきましょう。
- ドメインの名義:自社の名義で登録し、管理画面のログイン情報も自社で持てるか
- データの受け渡し:契約が終わるときに、どのデータを、どんな形で渡してもらえるか
- 著作権の扱い:譲渡か利用の許諾か、第27条・第28条の権利と著作者人格権をどう書くか
このうちドメインは、登録者が自社であれば、管理先の変更や更新の手続きを自社で進められます。
データの受け渡しは、解約するとサイトの本体を渡さない形の契約もあるので、型ごとの違いも知っておきましょう。
サブスク型の解約のときの扱いは、サブスク型ホームページは解約するとどうなる?で詳しく解説しています。
制作会社を選ぶときの見方は、Web制作会社の選び方にまとめています。
よくある質問
ここでは、制作会社が倒産したときのホームページの扱いについて、よくいただく質問にお答えします。
ドメインの名義や相談の相手など、引き継ぎを始める前に気になる点をまとめました。
Q. 制作会社が倒産したら、ホームページはすぐに見られなくなりますか。
すぐに見られなくなるとは限りません。
ホームページが表示され続けるかは、サーバーとドメインの契約がいつまで続くかによって変わります。
有効期限や更新の日を確かめ、止まる前にデータの写しを取っておきましょう。
Q. ドメインが制作会社の名義でした。自社の名義に変えられますか。
変えられるかどうかは、制作会社の側の状況と、ドメインの種類ごとの手続きによって変わります。
JPRSの汎用JPドメイン名の規則では、移転登録は、登録者と移転を受ける側の合意が前提とされています。
制作会社が破産している場合は、破産管財人などへの相談が要ることもあるので、弁護士に相談しながら進めましょう。
Q. 制作会社と連絡が取れません。まず何をすればいいですか。
まずは、ドメインの有効期限と、サーバーの契約者を確かめてください。
止まると影響が大きい部品から確かめておけば、その後の相談も落ち着いて進められます。
あわせて、契約書や請求書、メールのやり取りを集めておくと、弁護士や新しい制作会社に相談するときに役立ちます。
Q. 新しい制作会社に、今のホームページをそのまま引き継いでもらえますか。
データとログイン情報がそろっていれば、引き継げる場合があります。
ただし、今のホームページを直したり作り替えたりするときは、著作権の扱いが関わってくることもあります。
相談するときは、集めたデータと契約書を見せて、引き継げる範囲を確かめてもらいましょう。
まとめ:制作会社が倒産したら、まず5つの名義と契約を確かめる
最後に、この記事の要点を整理します。
制作会社が倒産しても、ホームページがすぐに消えるとは限りません。
ただ、ドメインやサーバーの契約が切れたり、更新されなかったりすると、ホームページもメールも止まりかねません。
そのため、まずは下記の5つについて、誰の名義・誰の契約かを確かめましょう。
- ドメインの登録者と有効期限
- サーバーの契約者と支払いの期限
- ホームページのデータの写し
- 管理画面のログイン情報
- 独自ドメインのメールとフォームの送り先
制作会社の名義のものは、破産していれば破産管財人が相手になる場合があり、契約書によって扱いも変わります。
自社だけで判断せず、契約書とやり取りの記録をそろえて、弁護士などの専門家に相談しましょう。
慌てて動き出す前に、何がどこにあるかを確かめようとしたこと自体が、ホームページを守る確かな一歩です。
最後にひとつだけ。
これから作るときや乗り換えるときは、ドメインの名義、データの受け渡し、著作権の扱いを契約の前に確かめましょう。
この3つが決まっていれば、制作会社に何かあったときも、自社で手続きを進めやすくなります。
制作会社の選び方はWeb制作会社の選び方に、作り直しの進め方はホームページリニューアル完全ガイドにまとめています。
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